看護師が転職を迷う理由は人それぞれですが、特に病棟からクリニックや介護施設などへ転職する場合には、給料が下がってしまうケースが珍しくなく、待遇面を気にして職場選びに時間が掛かってしまう人が多くいます。転職先の賃金体系によっては、過去の看護経験の全てを給料に反映してもらえないこともあり、看護師長などの役職経験者や経験数十年のベテランを除き、ある程度の妥協が必要となります。また、初めての診療科目で働く時には、必ずしも前職での経験を生かせるとは限らず、新しい仕事を覚えるまでに一苦労することもあります。そうした中、なるべく条件にこだわって転職先の候補を決めるには、一年を通じて中途採用の看護師の採用を積極的に行なっている医療機関を探すことが大切です。
たとえば、人手が不足しがちな総合病院や大学病院の中には、転職希望者の収入ダウンを防ぐために、年齢や経験に応じて一定の給料を補償したり、様々な形で手当てを支給したりしているところもあります。なお、人間関係を一から築かなければならないことについて不安を感じている看護師を迎え入れるため、スタッフ総出で歓迎会の準備をしたり、新人の教育担当者をマンツーマンで配置したりする医療機関の数も増えています。その他、転職希望者の給料や仕事内容などの悩み相談に対応するため、専用の問い合わせ窓口を設けている医療機関もあるため、満足のいく条件で転職を果たすうえで、じっくりとサポートがしっかりとしているところを選ぶことが大事です。